
ひやおろし入荷いたしました!
「ひやおろし」とは、春に搾ったお酒に一度だけ火入れを行って、夏の間に熟成させてから出荷するお酒のことです。
通常、日本酒は貯蔵前と出荷前の2回、酵素を失活させる行程である火入れと呼ばれる加熱処理が行われます。
(※一般的に2回の火入れを行ったお酒は、香味が落ち着いて口当たりがなめらかになるとされています)
一方、火入れを全く行わない「生酒」や、火入れを一度だけ行う「生詰め酒」、「生貯蔵酒」がございます。
「生」の字が入るお酒は、みずみずしいフレッシュさが特徴です。
ひやおろしは、春に一度火入れを行い、貯蔵後は火入れを行わずに出荷される「生詰め酒」となります。
あえて2度目の火入れは行わないことで、フレッシュ感も感じつつ、円熟した味わいも堪能できるのが特徴です。
ひやおろしが生まれたのは、なんと江戸時代。
秋が到来し、外気と貯蔵室の温度とが同じくらいになる頃に出荷されます。
日本酒で”常温”を意味する「冷や」の状態で「おろす」ことから、「ひやおろし」と呼ばれるようになったと言われています。
現代では冷蔵技術が発達したため、火入れを一切行わない生酒なども流通するようになりましたが、
一度だけ火入れして熟成させたひやおろしは、江戸時代から秋の風物詩として親しまれてきました。
ひやおろしはまさしく日本酒の”旬”!
フレッシュ感を感じつつ、円熟したまろやかさが魅力的な、
お食事と合わせて楽しみたい味わいです。
食が豊かになるこの季節に、江戸時代から続く秋の風物詩を是非ご堪能下さいませ〜。